「持病があって薬を飲んでいるけれど、医療保険に入れる?」
「以前、病気で入院したことがあると、保険への加入は難しいの?」
将来の入院や手術に備えたいと思っても、現在の健康状態や過去の病歴が気になり、保険への加入をためらっている人もいるのではないでしょうか。
持病や病歴があるからといって、必ず保険に入れないわけではありません。一般の保険に加入できる場合もありますし、健康状態に不安がある人でも入りやすい保険もあります。
今回は、持病がある人や、過去に病気・入院・手術を経験した人に向けて、3つの選択肢と注意点をご紹介します。
持病や過去の病歴は、保険への加入にどう影響する?
医療保険や死亡保険などに申し込む際には、一般的に、健康状態や過去の病歴について保険会社から質問されます。その質問に沿って、事実を正しく伝えることを「告知」といいます。
保険会社は、告知された内容などをもとに、加入を認めるか、どのような加入条件にするかを判断します。現在治療している病気だけでなく、過去の入院や手術なども、質問の対象となっていれば告知が必要です。
ただし、告知することがあるからといって、それだけで加入できなくなるわけではありません。病気の程度や、完治してからの経過年数などによっては、特別な条件を付けずに契約できる場合もあります。
「通院しているから無理だろう」「昔の病気があるから断られるだろう」と決めつけず、どのような選択肢があるかを確認してみましょう。
選択肢① 一般の医療保険に条件付きで加入する
一般の医療保険では、そのままの条件での加入が難しくても、保障の範囲や保険料に特別な条件を付けることで契約できる場合があります。
その一つが「不担保」という条件です。保険では「その部分を保障の対象から外す」という意味で使われます。
例えば、「特定部位不担保」は、指定された身体の部位に関する病気などを保障の対象外にする条件です。それ以外の病気やケガは、契約で定められた条件を満たせば保障されます。
また、通常より高い保険料を支払う「保険料の割増し」を条件に、加入できる場合もあります。
こうした条件は、保険会社の審査を踏まえて提示されます。加入できるかだけでなく、必要な保障を受けられるか、保険料を無理なく払えるかも、保険選びの大切なポイントです。
選択肢② 引受基準緩和型の保険を検討する
持病や入院・手術の経験がある人も加入しやすいよう、健康状態に関する告知項目を限定した「引受基準緩和型」の保険があります。
一般の医療保険への加入が難しかった人でも契約できる場合があり、加入前にかかった病気の悪化や再発による入院・手術も保障の対象となります。ただし、契約前に医師から勧められていた入院・手術は対象外です。
告知では、次のような内容を確認します。
- 最近、医師から入院や手術を勧められたことがあるか
- 過去一定期間に、入院や手術を受けたことがあるか
- 特定の病気で、診察や治療を受けたことがあるか
商品ごとに定められた告知項目がすべて「いいえ」であれば、申し込める仕組みです。ただし、上記は告知内容の例です。実際の質問の数や対象期間、病気の範囲は商品によって異なります。
一般の医療保険に比べて保険料は割高で、商品や特約によっては、契約後の一定期間、給付金の額が少なくなるなどの制限もあります。持病や病気の再発に備えられる範囲と、保険料の負担をあわせて検討することが大切です。
選択肢③ 無選択型の保険を検討する
健康状態に関する告知や、医師による診査を必要としない「無選択型」の保険もあります。健康状態の告知がある保険への加入が難しい場合に、検討できる選択肢です。
ただし、健康状態の告知が不要でも、加入できる年齢や保険金額などには条件があります。また、一般の保険に比べて保険料が割高で、契約後の一定期間は受取額が制限される商品もあります。
例えば、保険料を月払などで払い込む無選択型終身保険では、契約後2年間などの一定期間内に病気で亡くなった場合、契約した死亡保険金額ではなく、それまでに払い込んだ保険料に相当する額を受け取る仕組みです。
加入を検討する際は、健康状態の告知が不要という点に加え、必要な保障をいつから確保できるのかを確認しましょう。医療費への備えを探している場合には、そもそも希望する保障が付いている商品かどうかを確かめる必要があります。
加入前に確認したい、保険選びのポイント
ここからは、保険を選ぶ際に、確認しておきたいポイントをご紹介します。
何に備えたいのかをはっきりさせる
まずは、心配している出費を具体的にしてみましょう。入院したときの支出、治療が長引いたときの家計、亡くなった後に家族に残したいお金など、備えたい内容によって必要な保障は変わります。
例えば、通院中の人は、普段の診察や薬代にも備えたいのかを考え、通院の保障を希望する場合には、その支払条件まで確認しておくとよいでしょう。
また、公的医療保険には、医療費の自己負担が上限額を超えた場合に、その超えた額をカバーする高額療養費制度があります。利用できる制度や貯蓄を踏まえると、保険で補う必要がある金額が見えてきます。
保険料と保障の条件をあわせて比べる
保険を比べる際は、毎月の保険料だけでなく、給付金を受け取れる条件や金額、保障が続く期間も確認します。不担保の範囲や、契約直後の給付制限なども、比較するときの大切なポイントです。
保険料については、今の家計で支払えるかに加え、退職後など収入が変わったときにも払い続けられるかを考えましょう。保障内容と保険料を書き出すと、自分の希望に合うかを整理しやすくなります。
告知は質問に沿って正確に答える
告知が必要な保険では、あらかじめ告知書や回答方法の案内に目を通しておきましょう。申し込む際は、質問の対象期間や内容に沿って、事実どおりに回答することが大切です。故意や重大な過失によって事実を伝えなかった場合は、契約が解除されたり、給付金などを受け取れなかったりすることがあります。
また、営業担当者に口頭で伝えただけでは、告知をしたことにはなりません。保険会社の指示に従い、指定された方法で正しく伝えましょう。
おわりに
保険の種類によって、保険料や保障の条件は異なります。そのため「加入できるか」とあわせて、「自分が必要とする場面で保障を受けられるか」を確認することが大切です。
まずは一般の保険への加入可否も含めて相談し、健康状態や家計に合う備えを考えてみてはいかがでしょうか。


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