確定申告の時期が近づいてきました。e-Taxを利用する方も多いと思いますが、電子証明書の有効期限は確認していますか?
マイナンバーカードと電子証明書の有効期限はそれぞれ異なり、カードは有効でも電子証明書だけが失効しているというケースも少なくありません。特に、マイナポイントのキャンペーンをきっかけにカードを取得した方は、更新時期を迎えている可能性があります。
今回は、マイナンバーカードと電子証明書の有効期限の違いをあらためて整理するとともに、電子証明書が失効していた場合の影響について解説します。
マイナンバーカードにある2つの有効期限
マイナンバーカードには、カード本体と電子証明書それぞれに有効期限があります。
カードは身分証明書として利用できますが、e-Taxなどのオンライン手続きを行う際には、電子証明書が必要です。各有効期限は次の通りです。
①カード本体の有効期限
発行から10回目の誕生日まで(発行時に未成年の場合は5回目の誕生日まで)
②電子証明書の有効期限
発行から5回目の誕生日まで
有効期限が異なることで、カード本体はまだ有効でも、電子証明書だけが失効しているというケースが起こり得ます。
実際、マイナポイントのキャンペーンをきっかけにカードを取得した方は、ちょうど更新時期を迎えている可能性があります。しかし、電子証明書の有効期限は日常生活の中で意識する機会が少ないため、失効に気づかないまま確定申告シーズンを迎えてしまうこともあります。
まずは、カード本体と電子証明書の有効期限が別であることを理解し、自身のカードがどの状態にあるのかを確認しておきましょう。
電子証明書の失効が与える影響
以前までは、税務署で発行されるIDとパスワードを使ってe-Taxを利用することができました。しかし、令和7年10月1日をもってこのIDとパスワードの新規発行は停止されました。これにより、新たにe-Taxで申告する場合は、マイナンバーカード(電子証明書)が必須となっています。
電子証明書の有効期限は、単にオンライン手続きができるかどうかという問題にとどまりません。
個人事業主が利用できる青色申告特別控除には、10万円・55万円・65万円の3区分があります。最大65万円の控除を受けるためには、複式簿記による記帳等の要件に加えて、「e-Taxによる申告」または「優良な電子帳簿保存」が必要です。
そのため、電子証明書が失効していると65万円控除の要件を満たせず、控除額が55万円になる可能性があります。控除額が減少すれば、所得税や住民税の負担にも影響します。
有効期限の確認方法と更新手続き
電子証明書の有効期限が近づくと、通常は期限の2〜3ヶ月前に自治体から「有効期限通知書」が送付されます。しかし、多忙などにより見落としてしまうケースもあります。
通知の有無に関わらず、まずは以下の方法から確認してみましょう。
① マイナンバーカード
カード表面には本体の有効期限が印字されており、その下部に「電子証明書の有効期限」の記入欄があります。発行時に日付が記入されていれば、こちらで確認することができます。
② マイナポータル
券面が空欄の際は、マイナポータルで確認することもできます。ログイン後、トップページの「マイナンバーカード」メニューを選択すると、画面上で有効期限が確認できます。
有効期限の更新、あるいは失効後の再発行する場合は、住民登録がある市区町村の窓口で手続きを行う必要があります。この際、窓口が混み合うこと、窓口で手続きを完了しても、情報システムに反映されるまでには時間を要することを踏まえて、余裕を持って対応しましょう。
また、電子証明書が有効であっても、手続きには設定済みの暗証番号が必要です。複数回連続で入力を誤るとロックがかかり、初期化手続きが必要となります。有効期限の確認と併せて、自身の暗証番号を把握しているかどうかも確認しておくことをおすすめします。
おわりに
電子証明書の有効期限は、普段は意識することの少ない項目です。しかし、確定申告、とりわけ青色申告65万円控除を予定している場合には、重要な確認事項となります。申告直前に慌てることのないよう、早めに確認しておきましょう。
【参考資料】
国税庁『No.2072 青色申告特別控除』
国税庁『確定申告書等作成コーナーお知らせ「マイナンバーカード及び電子証明書の有効期限にご注意ください」』
国税庁『確定申告書等作成コーナーお知らせ「マイナンバーカードの電子証明書の有効期限確認方法」』
国税庁『e-Taxによる申告又は優良な電子帳簿の保存により65万円の青色申告特別控除を適用しましょう!』
厚生労働省『 マイナンバーカードの電子証明書の有効期限に関するリーフレット』

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