前回に引き続き”商品市場”のお話です。
前回が原油だけだったのに対し、今回は商品全般で色々と仮説を立てて実際にグラフを作ってみました。
筆者の仮説
日本はよく輸入大国と言われ、諸外国のお世話になりっぱなしという噂を聞きます。
実際に2019年の貿易収支*を見ると、噂通り日本は-15,392百万US$で、世界217カ国中199位となんとも悲しい結果でした。
*貿易収支=商品輸出(FOB価格)- 商品輸入(CIF価格)
結果がマイナスなので、それだけたくさん輸入しているということですね。
つまり「①他国で商品が生産→②商品が日本に運ばれ→③近所のお店で私たちが商品を手に取る」という流れになっているハズです。
であれば、「①世界の物価が決まり→②日本での物価が決まり→③お店で見る価格」という流れになっているのではないかと思いました。
もし、この仮説通りであれば、「①世界の物価」が「②日本の物価」の先行指標となり、「②日本の物価」が「③お店で見る価格」の先行指標になるのではないか?
もし「①世界の物価の3か月後に②日本の物価が同じ動きをし、さらにそこから1か月後に③お店の価格が同じ動きをする」とかが分かれば、「①世界の物価が動いた4か月後に③お店の価格が動く」とか分かるのではないか?
そんな淡い期待を胸にグラフ化してみたいと思います。
CRB指数と日経商品指数42種
まずはCRB指数(①世界の物価)と日経商品指数42種(②日本の物価)を比較してみました。
ん~、微妙!CRB指数が若干先行してる箇所も見受けられますが、数か月単位とかでの先行というワケではなさそうです。どちらかというと、ほぼ一致。
■このグラフの注意事項
CRB指数の対象である19品目は、米国や英国の取引所で扱われており、日本に到着する頃には船賃やら為替やらの影響を考慮するのが正しい考え方なのだと思いますが、あんぽんたんな筆者にはそこまでのグラフは作成できませんでした。
日経商品指数42種と消費者物価指数
さて、気を取り直して…次は、日本に到着してからの商品の値段を見てみましょう。
日経商品指数42種(②日本の物価)と消費者物価指数(③お店で見る価格)の比較です。※消費者物価指数は「生鮮食品を除く総合」で作成しています。
これも「なんだかなぁ~」という感じがしますね。
日経商品指数42種は「景気動向指数の先行系列」、消費者物価指数は「景気動向指数の遅行系列」で、どちらも景気動向指数に含まれる商品に特化した指数だから少し期待していたのですが……。
おわりに
いやぁ~、今回は散々な結果になりました。チョイスした指数が悪いのか、そもそも筆者の考え方が間違っていたのかは分かりませんが、実際に予想をグラフ化してみることで「自分が思ったほどの先行指数ではない」ということが分かりました。
これに懲りず、また何か仮説を立てれそうであればグラフ化してみたいと思います。
コメント