妊娠や出産は嬉しい出来事である一方、子宮外妊娠、悪阻(つわり)、妊娠高血圧症、妊娠糖尿病、帝王切開といった、様々なリスクを伴います。
これから妊娠や出産を考えている人の中には、これらの事態に備えて女性向け保険を検討する人も多いのではないでしょうか。
今回は、女性向け保険の中身と妊娠や出産に備えて保険を選ぶ際の注意点をご紹介します。
■女性向け保険の中身
女性向け保険とは、一般的な医療保険を主契約に「女性特有の病気になった際に保険金額を上乗せする」という特約が付加された保険です。いわば、オプションを追加する形で女性の健康リスクに対して保障を手厚くしているのです。この特約でカバーされる疾病には、男女問わず罹る可能性がある、がん等も対象とする商品があります。
特約が適用される主な疾病には以下のようなものが挙げられます。
これらはあくまでも一例であり、保障内容は保険会社によって異なるため加入前にしっかりと確認することが大切です。
また、特約を上乗せすることで、万一の際には手厚い保障を受けられる一方、その分保険料が高くなる点には注意が必要です。保険料と保障内容のバランスを考慮した上で加入を判断しましょう。特約はあくまでもオプションです。不要と判断した場合は、無理に付け加える必要はありません。
■保険の加入は妊娠前に
妊娠や出産に備えたい場合は、初めての妊娠前に加入するのがベストです。
既に妊娠や出産を経験した人でも、5年程経過していれば次回の妊娠や出産に備えて保険に加入することができます。
妊娠中の保険加入は難しい
最近では「妊娠中でも加入できる」と謳う保険商品も登場していますが、一般的にはまだまだ妊娠中の加入は審査が厳しいのが現状です。妊娠月数が進むにつれ加入は難しくなり、特に、妊娠後期の8ヶ月以降は加入を断られるケースが多くなります。仮に、妊娠中に加入できたとしても特定部位不担保が付くことになります。
特定部位不担保とは
特定部位不担保とは保険に加入する際、「特定の部位に関する保障は対象外」とする条件のことです。
例えば、加入時の告知審査で妊娠を申告すると、子宮に対して1年間の特定部位不担保が設定されます。これにより、妊娠や出産時に子宮に関するトラブル(帝王切開や切迫流産など)が発生しても、給付金を受け取れなくなってしまいます。
また、過去5年以内に帝王切開で出産している場合にも、告知審査で「過去5年以内の入院・手術歴」を問う質問に該当してしまうため、特定部位不担保がついてしまいます。
■公的なサポートも活用しよう!
民間の保険で備える他にも、公的サポートを上手に活用することで経済的な不安を減らすことができます。
公的な補助には以下のようなものがあります。
加入している健康保険により受けられる保障が異なる場合があるため、事前に確認しておきましょう。
■おわりに
いかがでしたか? 妊娠や出産は人生の大きなライフイベントです。だからこそ、経済的な不安を取り除き、安心して臨みたいですよね。妊娠や出産に備えたい場合は、妊娠前の早い段階から準備しておくことが大切です。加入条件や特約の内容をしっかりと確認して、あなたに合った保障を選んでください。
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